cartaphilium

La prière la plus solitaire est ainsi la plus solidaire des autres.

2022-01-01から1年間の記事一覧

[全訳]デリダ「人間科学の言説における構造、記号、遊び」 ディスカッション

凡例 一、原文でイタリックで強調されている語には傍点を付した。 一、原語を示す場合には、()で括った。 一、原文に[]で補足されている内容については〔〕で訳出した。ただし、補足内容がたんにフランス語訳である場合には、そのまま()で括った。 一、…

樋口円香の単色アイコンについて

時がすぎるのはあまりに早い。 同じ昨日を繰り返しているようで、また訪れる今日はすこしづつその軌道を変えて、私たちはいつの間にか遠くどこか離れた場所にいるものです。 半年前に私たちが何について話していたか、覚えていますか? そう、樋口円香さんの…

文体の舵をとれ 練習問題 第一章~第四章

私が主催して七月から牛歩の歩みで進んでいる文舵合評会で提出した文章のまとめです。 下の方に各文章についてのメモがあります。 第一章 自分の文のひびき 〈練習問題①〉文はうきうきと 問一 声に出して読むための語りの文を書いてみよう。 その際、オノマ…

セルトー『日常的実践のポイエティーク』の注釈と研究

この文章について 本稿はわたしの学位論文「抵抗する「使用」——セルトーの〈散種〉 ミシェル・ド・セルトー『日常生活の創発性』をめぐって」の第一部(と第二部冒頭)の部分掲載です。全文はBOOTHにあります。 第一部は「はじめに」とあわせて1.8万字くらい…

カレン・メルヴェイユの百合論①

この文章について Le manga au fémininという本(http://www.editions-h.fr/M10kimages3.html)に掲載されている « La révolte du lys : une odyssée du yuri »という文章の翻訳その1です。 百合をその歴史から体系だって説明したジャンル論になっており、筆…

そこには

社会があるのだろうか。物語があるのだろうか。 ひとが何某かのストーリーに基づいてしかあらゆるものを認識できず、したがってすべての問題は物語とその信仰へと帰されるのであれば。すべては物語だ、ということになる。 たとえば、私たちはなんだかよくわ…

自選短歌(1)

私の作った短歌で特に気に入っているやつを選んでみた。だいたい2019年くらいから最近までのもので、Twitterに投稿するのもなんか気恥ずかしいからとiPhoneのメモアプリでしばらく眠っていたものも多い。というかほとんどである。各句の並びは適当なので、年…

おいしいカルボナーラの作り方

突然だが、「おいしいカルボナーラ」を想像してみてほしい。おそらく以下のような条件が当てはまっているはずだ。 ・湯気が立っている ・パスタである ・それにはおおよそ卵・生クリーム・チーズなどからなるソースで味付けがされていて、ベーコンや、もしか…